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ゆりゆりぐさ

要するにブログだな。

小話・牛飼いの悲劇

突然ですが、皆さんは日常生活の中で「正直者はバカを見る」とか「どうしてあの人は自分勝手に…」「どうしたらいいの…」と感じたりした経験、ありませんか?

大学の講義の中で「社会の中で、ゴミのポイ捨てなどの勝手なことをする人がなぜいるのか」ということについて、分かりやすく面白い小話を聞きましたので紹介します。ちょっと私の方で物語仕立てにしてますが…。

ぜひこれを読んでの感想だったり、こうしたら良かったんじゃない?という案だったりをコメントしてくれると嬉しいです!

 

 昔々ある村に、10人の牛飼いがおりました。

 牛飼いたちは村の放牧地で牛を放牧しています。この放牧地で育てた牛は1頭100万円で売れるのですが、この場所に関してこんなおきてがありました。

「ここに100頭以上の牛を放牧してはいけません。さもなくばここの芝生が牛に食べつくされて、牛が育てられなくなってしまいます。」

 そこで牛飼いたちは一人10頭の牛を飼い、おきてを厳格に守り続けていました。

 ところがある時、一人の若い牛飼いが欲を出し、牛を1頭増やして11頭飼い始めました。限度をほんのちょっと超えてしまったせいで1頭の牛が食べられる草が少し減り、1頭の価値が100万円から99万円になってしまいました。

 それでも若い牛飼いは涼しい顔。

「1頭の価値はちょっと下がったけど、元のままだったら100万円が10頭で1000万円。今なら99万円が11頭で、1089万円!89万円儲かるぞ!」

 ところが困るのは他の牛飼いたち。

「こんなことされたんじゃ、俺たちは99万円が10頭で、990万円。10万円損しちゃうじゃないか!このままじゃいられるか!」

 そして1人、また1人と、とうとう10人みんなが牛を1頭ずつ増やしたので、牛は全部合わせて110頭。牛はあっという間に草を食べ尽くしてしまい、放牧地は荒れ地に。牛飼いたちは牛を育てることが出来なくなってしまいました。

「ああ!なんてことだ!!」

 

 この出来事を知った村長さんはカンカンに怒り、10人の牛飼いたちを集めました。

「あれほど大変なことになると言ったのに!ことの発端となった若い牛飼いは責められてしかるべきじゃが、なぜお前たちも続いたのだ!?」

 牛飼いたちは、互いに顔を見合わせて、言いました。

「だって、自分が増やさなくても、他の人が牛を増やしたら、自分は牛の価値が下がるという被害だけを受けてしまうから」

「自分だけが損したくないんだよ、当然だろ?」